江戸後期の大阪ガイドブック『天保山名所図会』の巻末や、
お伊勢参りの戯作本『滑稽教訓 御影参』の付録広告欄に鼻下を何かで覆ったマスク男の図があり
「平生保護 不浄魔除 御鼻袋」と載っています。
「此袋は平生にごくわい(御懐)中あって、悪きか(嗅)ぎのいたし候せつ、
鼻のくちへ御あてなされ、両方の紐を耳へ御かけなされ候へば、
美香をかぎて、あしき臭を除、御身の御養生に相成ひとびと長寿をし玉ふ良方なり、
○御旅ゆきには一しほよろしく候ぞ」。
と解読してありました。
『天保山名所図会』に載っている「御鼻袋」という悪臭防止マスクは
公家が厠その外の悪臭を避けるため紫縮緬で作り、
紐を両耳にかけて鼻を覆う袋とあり、宣伝文句に
「美香をかぎて、あしき臭を除」とあるから、
におい袋を鼻につけたものと考えられるそうです。
『滑稽教訓 御影参』に載っている奇妙なマスクは
お伊勢参りなどの旅行グッズとして販売されていた商品で
口を覆わず鼻だけだがこれもマスクの一種で現時点では
マスク広告販売の最古の実例だそうです。
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文責:最強のポンコツ